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第82章 イタリア最終日

指先で撫で回しながら、隆起した胸から次第に唇を下ろしてゆく。

ほんのりと割れた腹筋を通り、臍をかすめて、パンツのあたりにたどり着く。

指先を引っ掛けると、羚汰の腰が浮いて脱がせやすくしている。

今にも飛び出しそうなモノに引っかからないように気をつけて脱がせる。

案の定飛び出したそれに、唇を寄せてゆく。

「...はぁ」

羚汰が天井を仰ぎ吐息を吐いた。

角度を変え何度も舌を這わせ指でなぞると、どくどくと血管が膨張して、大きくなっていくのがわかる。

「んぁ...うんっ...んっ」

両手で支え口に含むと、張りつめた先から出たほんのり苦いあの味がする。
ゆっくり吸い上げて、手も動かしてゆく。

「あぁ...稜...。も、いいよ...」

軽く息が上がった羚汰が熱い目でこちらを見ていて、優しく頭を撫でている。

さっきより確実に大きくなったそれは、口の中でいっぱいになり、毎度のことだが思うように動かせない。

その感覚がもどかしいのか、羚汰が離そうとしている気がして、そう出来ないように必死で顔を動かしてゆく。

「はっ、ヤバっいから」

慌てた様子の羚汰が起き上がってきて、体ごと離される。

「んふ...最後まで、シたいのに...」

大きく呼吸を整えた羚汰が、口を拭う稜の体をぐるりと反転させる。

「ぜーったいヤだ！！」

「なんっんんっふ...」

なんで？と聞こうとした口が覆われて、舌が絡めとられる。
少し怒ったように動き回り、稜の舌に吸い付いてからようやく離れる。

「...こうやって、チュー出来なくなんじゃん！」

「んっ？ふぁ...んっ」

また唇が重なって、必死で羚汰の舌に絡めながら、やっと羚汰の言った意味を理解する。

「ふふっ、そっか...」

「何？」

眉間にシワを寄せて、羚汰が覗き込む。

「私のやり方が気に入らないんだとばっかり」

「違うよ。いつも言ってるじゃん。イクならナカのがいいんだって」

羚汰が今にも入りそうに、蜜を纏いながらあたりを擦っている。

「ん...でも...」

「でも？？」

反論する稜に、ますます顔をしかめている。

「一度、飲んでみたい...かな」

擦っていた体が一瞬止まって、それから一気に稜のナカを貫いた。

「んああっ！...あっ、はげしっ」

「...そーゆーこと言う！？」