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第85章 母の思い
「もうっ」

そう言われたら、否定出来ない。
実際、アリが部屋に居たら、多少聞こえてたかもしれない。

笑う羚汰の脇腹に軽くエルボしとく。
腕をつかまれててパンチできない。

「あはは。やめて、くすぐったい」

こそこそとテーブルの隅っこでしていたつもりだが、いつの間にか注目を浴びちゃっている。

「仲いいわねっ!」

知世と目が合って、ころころ笑ってそう言われてしまった。
恥ずかしくて手を振りほどきたいのに、羚汰が面白がって離れてくれない。

「リョウ、いじめちゃだめだよー」「ダメだよ!」

「イジメてねーし。ラブラブしてんの〜」

おデコの辺りにワザとチューでもしそうな勢いだ。

「そーよー。2人は結婚するから、ラブラブしてもいいのよ〜!」

お味噌汁を飲みながら、至極当然のように羚汰の母親がちびっこたちを諭す。

「ユウマもココアちゃんと結婚するんだもんねー」

「まぁね〜」

知世がそう言うと、ユウマが照れてくねくねしている。
どうやら最近幼稚園で結婚の約束をしたらしい。
幼稚園での出来事を話すユウマが、なんとも可愛らしくてほっこりする。
皆にからかわれても、でれでれにこにこしている。

「セイちゃんも、最近好きな子出来たのよね!」

知世が、それまでクールにおにぎりを食べていた誠一に声をかける。

「ちがうし!べつにそんなんじゃないもん」

「またまたぁ!最近、あの子の話ばっかりじゃない。ほら、誰だっけー?」

「あー、もう、ママやめて!」

真っ赤な顔をして椅子から飛び降りて、母親のもとに飛んでゆく。
兄弟での違いが面白い。
幼稚園と小学生の違いかもしれない。

兄弟はそのうち、母親を奪い合うようにまとわりつき。
結局どちらもが、「俺はママと結婚するんだ」と言い出してまた場が盛り上がる。


賑やかで可愛いらしくて、素敵な家族だ。

私も、羚汰とこんな家族になれるだろうか。

横をチラリと見ると、視線に気づいた羚汰がにこっと微笑む。

「女の子ね」

「はい?」

「オレは女の子がいい」

急に何を言い出したのかと思った。

そういえば、お姉さんのところは女の子だったはずだ。
日頃から可愛い可愛いって言ってるし、女の子のがいいのかな。

「稜があんな風に取られるのとか無理」

意味がイマイチ掴めずぽかんとしてしまう。
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