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第15章 デート
お店の外で10分ほど待っていると、リョウが着替えてやって来た。

「すいません。遅くなって」

髪は後ろにセットしたままだが、ピアスは戻っていた。
ピンク色のパンツに、最近よく見るブルゾンを合わせている。

「寒いですよね。行きましょう」

ごく自然に稜の手を取り、歩き出す。
一瞬、稜が手袋を嵌めていることに気付き眉をひそめたが、何も言わなかった。

「行くってどこに?」

「デートですよ。会社は一日お休みなんでしょ」

現在3時過ぎだ。帰るにはまだ早い。
稜はショッピングにでも出かけようと思っていた。

「...うん」

「じゃ、行こう!とりあえず行きたいカフェがあるんで、そこでいいですか。俺、お昼抜きなんですよね~」

言いながらもリョウはぐんぐん歩く。

「...うん」

「やった!」

振り返って笑う。

その笑顔にまた稜が胸を射抜かれる。


リョウの行きたいカフェは歩いて20分ほどの所にあるらしい。

デートをすると決まって安心したのかゆっくり歩きながら、さっきの講習会の感想を聞かれた。

「どうだった?」

「面白かった。どれもお料理美味しかったし。いつものラ コルテのメニューとはちょっと違って」

「そっか。よかった。ワインも進んでたみたいだもんね」

「うふふ。一緒のテーブルに座ってたおばあちゃまがね、すごく上手にワインを勧めてくれるの」

「ああ、森さんね」

「知ってるの?常連のおばあちゃま??」

「オーナーだよ」

「へっ」

「正確には、元オーナーかな。今は息子さんに代わってるから」

「えええ!私、普通にしゃべっちゃった。なんてことを...」

そういえば上品ではあるが高価なアクセサリーを付けていたような。
髪が白っぽく紫のメッシュが入っていた。70歳ぐらいのおばあちゃまだった。

ラコルテは、東京に2軒、横浜、大阪、福岡、そしてこの街にある。
つまり、6軒のお店のオーナーということだ。

聞くと、ラコルテだけでなく、他にもいくつかの種類のレストランを経営しているらしい。


「大丈夫だよ。優しい人だから」

元オーナーの森さんが、隠居して生まれた街に帰るというので、現オーナーの息子さんがお母さんの為にこの街にお店を作ったらしい。

「素敵ね」

「だよね」
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