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第16章 黎明

散々焦らしたせいで、そこはすでにつんと突っ張り、触れて欲しくて震えている。

ちらりと稜を見てから、リョウが舌を出してそこに吸いつく。

「はぁっ...」

リョウのしっとりとした目線と待ちに待った刺激で、稜は体を軽く仰け反らせる。

優しく吸い付いたと思ったら、舌を出して強く舐め回したり、素早く動かしたり、舌でくにくにと動かしたり、それを弄ぶ。
刺激が変わる度に稜は吐息とともに体をよじらせる。

稜の顔を伺いながら、そこを軽く噛んだ。
強い刺激に、稜の体が跳ねる。

「んあっ！！」

その反応に満足したのか、ちゅばっ、という音とともに唇を離しもう片方の胸に進む。

「んっ...」

同じように弄びながら、先ほどの場所へも指を這わす。
指の腹で散々弄り、時折親指と人差し指で摘んだ。

「...はぁっ」

散々胸を弄んで、リョウは顔をあげた。

稜は胸への愛撫だけで意識が飛びそうになっていた。
必死に下唇を噛んで耐えていたのだ。

泣きそうな顔をしている稜に、キスをする。

「大丈夫？」

「...うん」

鼻から抜けるその声はか細く響いて、自分でも怖くなる。
返事をしただけでリョウは愛おしそうに見つめる。

「...力抜いて？」

そう言って深いキスをする。
リョウの舌がやさしく絡まり頭が蕩けそうなキス。

稜の体の力が少し抜ける。

リョウはふっと笑って、キスをしたまま右手を稜の中心へと忍び込ませる。

「んっ...」

今度は足に力が入る。
足の間にある手が、下着の上からそこをゆっくり撫でる。
そこは既にしっとりと濡れ広がっているのが稜にもわかる。

ああ...。こんなになるの初めて。

稜は自分が濡れにくい体質だと思っていた。
しかもまだ直接は触れられてもいない。

何度か下着の上をワレメをなぞる様に往復する。

焦れったいその指の動きに、稜の体が益々反応してゆく。

指を立て引っ掻くような刺激を与えると、稜が少しびくりとする。