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NEXT 【完結】
第16章 黎明
まだ意識が朦朧としている稜のそこへ、リョウの手が侵入する。

イったばかりの稜は、少し触れられただけで、体が過敏に反応してしまう。

稜は、荒い息のまま首を横に振る。

「...ダメ」

リョウの肩を掴んで、涙目で懇願する。

「大丈夫...俺に任せて」

リョウが首筋にキスを落としながら、ワレメをなぞって、その奥へ...。

稜は体を固くする。

ダメ。挿れられてしまうー。

稜は、手を挿れられるのを恐れた。
今までの経験で、手は気持ちいいものではなかった。
せっかくそれまで濡れていても、手で掻き乱されると乾いていってしまう。

だから、一人でスルときも、中に指は挿れない。

恥ずかしいけど、最初に言っておくべきだったかもしれないー。

十二分に蜜の溢れたそこは、リョウの指をするりと受け入れる。

「やっんっ!」

体を硬くして本気で逃れようとしている稜を見て、リョウも異変に気付いたようだ。

「指、挿れられるの嫌い?」

中に入った指をそっと抜いて、心配そうな眼差しで優しくそう聞いてきた。



「...痛い、から」


とても言い出しにくかったが、顔を背けたままなんとか言い切った。



「...そう。痛く、されたんだね」


そうなのかな。痛い思いをしたのだろうか。

もう覚えてはいない。
思い出されるのは、高速で動かされる手に本気で嫌がっているのに、喜んでいると思われてやめてもらえなかった。その事だけ。

稜は、顔を背けたまま何度もうなづいた。


「...痛くしないから」

いつのまにか、頭をなでられていた。

「大丈夫だよ。優しくするから。...それでもダメなら言って。すぐやめる」


こんなにお願いしているのに、やめてくれないの?

稜は涙目になる。


「本当は気持ちがいいハズだよ...。そいつが下手なだけ」


顔をなでられ向けられると、リョウも悲しい目をしている。


「俺がゆっくり、感じるカラダに変えたげる...」


そう言って、また指を稜の中にゆっくりと差し入れた。


少し乾いてきていたが、まだ十分そこは潤っていた。


リョウの言葉の通り、指がやさしくゆっくり入ってくる。
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