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第21章 電話とリアル
「...スゴ過ぎ...」

「...1回入魂?してみた」

「何それ?」

「時間がナイから1回しか出来そうになかったから」

「意識失うかと思った...」

「マジで?あとちょっと?」

「...やだ。失うのなんて」

2人、笑い合ってキスをする。

「...もう行くの?」

「そろそろね。稜は今日は何するの?」

「洗濯が溜まってるから、掃除とか。買い物も」

「そっかー。...俺、今日遅くなるかも」

「そうなの?」

「うん。店のミーティングという名の飲み会。でも、俺バイトだし、早く抜けれるとは思うけど。でも始まるのが、店終わってからだから、何時になるか...」

「...それもあって激しかったの?」

「違っ。...稜がそうさせるの」

珍しく照れたように羚汰が顔を少し背ける。

表情が気になって、体を起こして羚汰の顔を追いかける。

「?私が?」

「っ。稜のせいだからね」

そう言って目を合わせると、上にいた稜の頭を掴んで引き寄せ、深く口づけする。

舌を絡ませながら、体も引き寄せて抱きしめる。

「んっ」

体がぐりんと反転して、もっと舌が奥へと入って来て、中で動き回る。
あまりの気持ちのよさに稜はまた体の力が抜けてきた。

「んんっ!!」

「この続きはまた今度っ」

そう言うと、羚汰はシャワーを浴びるためか部屋を出て行った。

やっと呼吸が収まってきたのに、また心臓がバクバク言い始めていた。

まだ体が熱い。

特に交わっていた部分は、まだそこに羚汰がいるかのような錯覚を覚えるほどじんじんとしていて、まだ蜜が溢れているのがわかる。

稜は手を伸ばして先ほどのタオルを手繰り寄せ、お尻の下に敷いた。

今日は、少しここで眠らせてもらおう。

昨日は遅くまで羚汰と話して今朝も早く起きたので、あまり眠れていない。

それよりなにより体の倦怠感が激しかった。

うとうとしていると、頬を撫でられる感覚で目が覚める。

「ごめんね。行ってくるから」

「...うん」

「ここ、服置いとくね」

「ん。...ありがと」

「月曜はさ、デートしようね」

意外な申し出に少し驚く。

「エッチばっかじゃ、やっぱり、さ。...どこ行きたいか考えといてね」

頭を撫でられ、オデコにキスをされる。

羚汰の優しい気持ちで胸がいっぱいになって、稜はそのまま目を閉じた。
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