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第32章 ウワサ その2
体をゆっくり起こしてくれて、マグカップを渡される。

「熱いよ」

レモンのいい匂いがする。その後からハチミツの甘い香りも。

「あっつ!」

「だから熱いって!」

2人でマグカップに近づいて、息を吹きかける。
顔を見合わせて吹き出す。
笑いながらもまた2人で息を吹きかける。

「美味しい」

なんとか一口ずつ飲めるようになった。

体の中がほんのり暖かい。


「薬は飲んだ?」

稜が首を横に振る。

「...そこまでじゃないかなと」

「ま、それ飲んだらきっとよくなるよ」

羚汰がにっこり微笑む。

至近距離でずっと見つめられていて、なんだか飲みにくい。

「そんなに見られたら、飲みにくいんだけど...」

「...稜」

優しくそう呼ばれて、なんだか体がびくりとする。

「寒い。布団に入りたいんだけどいい?」

羚汰はベッドに腰掛けたままだ。

「ごめん。どうぞ」

ベッドの中を移動して、羚汰のスペースを作る。
同時に羚汰がベッドにあがってくる。

何気ないその動作が、なんだかすごくエロティックに思えて顔を俯いてしまう。

カップを持ったまま俯いていると、後ろからぎゅうっと抱きしめられていた。

「!羚汰っ」

「今回は振り返るのナシね。こっち向くとまたスるよ?」

にやりと笑って後ろから顔を近付ける。

稜は慌てて首を振る。
その為に来た訳じゃない。
今回はもし迫られても断ろうと思っていた。

稜の手からマグカップを取り、ベッドサイドのテーブルの上に置いた。

「寝よ?もう朝が来ちゃう」

後ろから抱きしめられたまま、2人で布団に入る。

暖かいぬくもりに包まれて、すごく安心する。

体を抱きしめる羚汰の手に指を絡めて胸元に引き寄せる。

「おやすみ、稜」

後頭部に息がかかり、うなじにキスをおとされる。
くすぐったいが、それよりも大事にされている感がしてほっこりする。

「ん...おやすみ」


稜は、先程までの葛藤も忘れて、すーっと眠りについた。







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