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NEXT 【完結】
第34章 羚汰side★
深い眠りから羚汰がふと目を覚ます。

暗闇の中稜を抱き寄せようとして手がさまよい、そこが空いているのに気づく。

まだ暗いから、仕事の時間ではないハズ。

サイドテーブルの電気をつけて、スマホを見ると5:34。

慌てて起き上がり、そこらにあった服を着込む。


何も言わずに自分の部屋に戻った??


隣の居間に行くと、なにやら微かに鼻歌がして、カウンターになっている中のあたりがほんのり明るい。

少し安心しながらも慌てて近づくと、稜が身を屈めて冷蔵庫の中を物色していた。


「きゃっ!!」

「...きゃ、じゃないよ。何してるの」

「びっくりしたー。驚かせないでよ。...お弁当の用意、昨日できなかったでしょ。だから...」

少し頬を赤らめながら稜が体をズラすと、炊飯器のスイッチが入っている。

「シャワーを浴びたついでに、お米を仕掛けたの」

そう言われて稜を見ると、髪が濡れていてタオルが肩にかけてあり、羚汰のパーカーやズボンを着ていた。

またあのパーカーを着てる。どんだけ好きなんだ。

稜の体から、シャンプーのいい匂いがする。
数日前に自分の部屋から旅行の時に使う詰め替え用に、自分のシャンプー等一式を持って来ていた。

「びっくりしたのはこっちだよ。起きたらいないから」

カウンターの中まで進み、稜を抱き寄せる。

柔らかく温かい体が腕の中に収まる。
いつもの稜の匂いがシャンプーと入り混じって、羚汰の鼻をくすぐる。
この場で押し倒したい衝動をなんとか堪える。

「何も言わずに帰ったりしないよ」

そうは言っても、すぐ隣だから、とか言って帰ってしまいそうだ。

自分ばかりがヤキモキしているようで、面白くない。

抱きしめたまま、首筋から耳に向かって吐息を掛けながらわずかに触れる舌を這わし、耳を甘噛みする。

体がビクッとなり、稜の口からも吐息が漏れる。

「...んふっ」

「昨日の続きするでしょ」

耳に吐息をかけながら、手のひらをゆっくりと重なった体に差し入れ、稜の体をまさぐる。

「ぁっ」

パーカー越しに胸の頂きをゆっくり往復する。

稜の体がしなり、体の力が入らないのかもたれ掛ってくる。

「んっ...昨日、いっぱい...んっ、シタじゃない...」

「ん?...1回しかシテないよ?」

「うそっ」
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