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第37章 クリスマスの奇跡
「こっちのが落ち着くね」

「...うん」

羚汰に抱きしめられ、その早い鼓動が聞こえる。

羚汰も緊張してる?

「じゃ、質問ね~。かるーく答えて?」

「わかった」

何の質問だろう。ドキドキが止まらない。

「俺の名前は?」

「...へ?」

予想外の質問に、稜の拍子が抜ける。

「ほら、俺のなーまーえ!!」

苗字のことだろうか。

「...斉藤」

「さいとう?ん?下の名前は?」

「羚汰...。斉藤羚汰」

背中で羚汰が嬉しそうに笑ったのがわかる。

「じゃ、次ね」

羚汰は何がしたいのだろう。
さっぱり羚汰の意図がわからない。

「大学は?」

「...K大学」

「学部は?」

「...医学部」

ふっと背中で一瞬笑った気がした。

「何年?」

「1年」

また背中でふっと笑った気がする。

振り返ろうとしたが、羚汰がきつく抱きしめていて身動きが取れない。

「何歳?」

年齢が18歳か19歳かわからない。
浪人したと聞いたから、19歳だろうとは思っているがはっきり聞いた事はない。
口にしたら、歳の差を気にしてることが伝わってしまいそうで怖かったのだ。

「...19歳?」

羚汰が、無言のまま稜の肩に顔を乗せた。

「...違うの?」

羚汰の反応が気になるのだが、後ろの様子があまりわからない。

振り返りたいのだが、より一層きつく抱きしめられて身動きが取れない。

なんだか不安が広がる。

「次!そーだなぁ。...俺のウワサ、色々聞いているでしょ。聞いてるの全部教えて?」

「え」

「いいから。怒らないから、稜が知ってるヤツ全部」

知りたいのは、この事だったのかもしれない...。

稜は覚悟を決めて、千夏から聞いたことを話した。

「えーっと。お家が大きな病院で...。次男か三男で...」

羚汰の反応が気になるが、微動だにしないので正解かどうかがわからない。
次を言うのが怖くなるが、羚汰も無言のままでいるので、続けざるを得ない。

「その、高校時代がけっこう...やんちゃで」

「やんちゃ?」

珍しく羚汰が口をはさむ。

「...女性関係が、派手でチャラチャラしてたって」

ぶぶっ、と音がして羚汰が吹き出したのがわかる。

「ごめん。続けて?」

「...ねえ。なんで、こんな質問を」

「いいから」
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