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第37章 クリスマスの奇跡
羚汰と二人で写った写真だ。
アレックスは、髪が焦げ茶で短く、無精髭が似合ってる。
彫りが深く、浅黒く焼けた肌に、透き通るようなブルーグレーの瞳が印象的だ。
確かに、モデルにいても可笑しくないようなイケメンだ。

「ほら。稜もちょっとイケメンだなって思ったでしょ!」

「...うん。ちょっとだけ」

写真のアレックスよりも、隣の羚汰が気になる。
髪が黒く、パーマをかけずにストレートで印象が随分違う。

「髪が黒い...」

「あー!俺?」

羚汰が照れているのか慌ててスマホを取る。

「可愛い」

「これ、もう2年ぐらい前の写真だからっ...」

焦ってスマホを操作しようとして、床に取り落とす。
稜を抱きかかえていて、床に手が届かない。
代わりに稜が手を伸ばす。

「黒い髪の羚汰もいいね」

「ええっ。そう?日本であの髪型にしてると、高校生に間違われるからさ」

「それでこの髪の色なの?」

羚汰の髪に指を入れて撫でる。
ふわふわとした明るい髪が指の間を通るたび、いつものあの匂いがする気がする。
ふわふわで普段ごまかしているが、根本の部分が2センチほど黒い。

「だって、ハタチぐらいならまだわかるけど、今でも間違われるからね。イチイチもう説明すんのめんどくって。この髪してたら、流石に補導はされないからさ~」

「補導されるの?」

「ヒゲ生やしたこともあんだけど...」

ぷっ。

顎のあたりをさする羚汰に、顎鬚を想像して思わず稜が吹き出す。

「ひでぇ!笑う??」

「ごめっ...あはっ。くすぐったいっ」

羚汰が仕返しに脇腹をくすぐりにかかる。

「確かに自分でも、やってみて髭はナイなって思ったけど」

「っ!くすぐっ、たいっ」

膝の上の稜の脇腹を指であちこちからつついてくすぐる。

「降参?」

「降参!お願いっ」

「んー、じゃあ、チューしてもらおうかな」

羚汰が目を閉じ、首を伸ばして催促する。

その顔を掌で包むようにして、そっと唇を重ねる。

軽やかな吐息と柔らかな唇が触れては離れるのを繰り返す。

「落ち着いた?」

少しだけ唇を離した状態で羚汰が話し出す。

「うん...」

「“サイトウリョウ”くんと俺が別人だって、納得出来た?」

「もう大丈夫」

何が大丈夫なのかわからないが、とりあえず理解は出来た。
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