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NEXT 【完結】
第5章 女子会
数子はまだ腑に落ちていないようだ。
このあたりの言い訳はイマイチいいのが思いついていない。

「...友だちが、結婚式で素敵な人を紹介するって言ってくれてて~。話を聞く限り、なんかいいかもってちょっと思ってて...、会うのが楽しみかな、って...」

「えー、あの目は恋する目だと思ったのに~」

え、恋する目?
あの日は一人でしちゃってすっきりしてたのだけなのに。

「だから、その、会ってもないし、なんて言っていいか、あの時はちょっと...」

ちょっと苦しい言い訳のような気もしたが、稜の動揺具合もよかったのであろう。数子はすっかり迫力を失っている。

若い子たちも、諦めたのだろう。「なんだぁ」とがっかりする子や、「ふーん」と早々と食事に戻っている子、「そんな気はしてましたー」なんて言う子までいる。

その様子に、稜はやっとほっとして、飲み物の追加を注文した。


「恋をしてる顔をしてたと思ったのにー」

拗ねたように、数子がまだブツブツ言っている。

「数子さん、ほらほら楽しく飲みましょ~」

稜はデキャンタから数子のグラスにワインを注いだ。


その後の女子会は、大いに盛り上がった。

若い子たちのコンパの話から、そこに居た男性の一人が毛深い人で指にまでぼうぼうと毛が生えていたと言って盛り上がり。
そこから、どこまでの毛がどう許せるか、すね毛はどうか?すね毛はいいのでは?
じゃあ、すね毛がぼうぼうの人のハーフパンツは?
V首のシャツや、ポロシャツのボタンをゆるめたとこから見える胸毛は?
ピッタリ目の半袖Tシャツの袖から、脇毛が出ていたら?
毛深い人がタンクトップを着るのはありか?
そんな人が「気をつけ」をした時に、腕と体の間から毛がふわさぁっと出ていたら?
逆に、カミソリとかでツルツルにするのはありなのか?エステに行ってたら?
ぼうぼうの人が剃ったら、青々とするのでは?

と、腹筋が崩壊するほど大爆笑をしつつも、“毛談議”は止まることなく続き、モハヤ大討論会である。
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