この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第43章 買い物デート
「やだよ。だって...」

絶対声が出ちゃう。

そう言おうとして、言葉に詰まる。

声が出なければ、やりたいと言っているようなものだ。

そんな稜の様子に気付いたのか、羚汰が嬉しそうな顔をしている。

「胸だけじゃ物足りない?」

「!そういう意味じゃないよ」

稜は顔を真っ赤にしたまま俯いて答える。

「だって、手をつなぐだけなら普通の座席でもよくない?せっかくカップルシートなんだからさ。もうちょっとイチャイチャしたいじゃん?ね?」

そんな可愛い顔して頼むように聞かれても困る。

思わず、しょーがないな、そのぐらいなら、とか言っちゃいそうだ。

「...でも、他の人たちもいるし。見られたら嫌じゃない」

カップルシートだけならまだしも、一般のシートもあるし。
不愉快に思う人もいるだろう。


駅前を少し離れた映画館から、飲食店がある方角へ近道と裏路地を歩いていたのだが、急に羚汰が違う方向に手を引っ張り、より路地へと入る。

およそ通行人も通らない、お店の勝手口のある暗がりへ連れ込まれて、そこで唇が重なる。

「んっ...」

驚いていたら、角度を変えて下唇を吸われ、思わず息を吐いた所に舌が入ってくる。

様子を見ながら優しく動いていたが、稜が観念して体を預けた途端、抱きしめる力を強めて、激しく這い回る。

稜も羚汰にしがみつくようにして、必死に応える。

「んっ...ん、んっ...」

「はぁっ...人が居ないトコならいいんでしょ?」

そう言って尚も稜の舌を求めて、傾いた羚汰の顔が近づく。

「そーいう意味じゃ...はぁんっ...ん」

羚汰の舌使いに蕩けてしまいそうになる。

そんな体の力が抜けた稜をやさしく抱きとめる。

稜の顔に手を当て、親指で唇をなでる。
甘い吐息を吐く稜に、羚汰が満足そうに囁く。

「ご飯、食べに行く?」

「...行く」

一瞬、このまま続きを始めるのかと思った。

「続きは帰ってから、...ね?」

「!」

見透かされたようにそう言われ、軽く唇が重なる。

悔しくて預けていた体を自分から離そうとするも、ふらついて、結局羚汰に抱えられる。

「大丈夫?」

「うん...」

悔しいけれど仕方ない。

抱えられるようにして歩き出す。
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ