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NEXT 【完結】
第43章 買い物デート
「お腹すいたね~。何食べよっか?」

映画館を出て、羚汰が手を繋いでないほうの手をあげて伸びをして振り返る。

映画が終わって出てくると9時を回っていた。
3時近くにラーメンを食べたとはいえ、お腹が空きまくっているのだ。

「う...ん...」

稜は俯いたまま羚汰に手を引っ張られるカタチでゆっくり歩く。

「何?まだショック受けてるの」

「だって...衝撃的で」

「確かになぁ~。他人のヤってるトコなんて見たくねーよなぁ~」

映画が終わって部屋を出るときに、座席が端っこだった稜たちは真ん中の通路に出るのに、隣のカップルシートの前を通らないといけない。

先に羚汰が立ち上がり、すぐ隣のカップルシートで行われている“コト”に気付いて、しばらくソファに座り直して終わるのを待っていたのだが、一向に終わる気配がなく。

言葉使いから、どうやら若いヤンキーカップルのようで、制止するのも躊躇われた。

次第に人が減って、大胆になってきた隣のカップルが、激しく喘ぎ声を出し始めて、そのまま待ってもいられなくなってきた。

羚汰と相談して、タイミングを見計らって急いで通り過ぎることにしたのだが。

羚汰、続いて稜が通った時に、すぐそばを人が通ることに興奮したのか女の子のほうがそれまで以上に大声を上げて叫ぶように喘いだので、ビックリした思わず稜が見てしまったのだ。
一瞬見えただけだが、片胸を肌蹴た女の子がこちらを向いて彼氏の上で激しく動いていた。

「カップルシートって、そーゆー為だったりもするし」

「うっそ!」

「ま、あそこまでヤっちゃうのは珍しいと思うけどね~。あいつらきっと今頃怒られてんじゃね?」

羚汰は楽しそうに笑っている。

「やだ...」

ひょっとしたら自分たちがああなっていたのかと思うとゾッとする。

「あれ、稜も最後までヤリたかった??」

羚汰が意地悪く顔をのぞき込んで聞いてくる。

「絶対ムリ!!」

人前でとかありえない。

「そっかー、残念」

にやりと笑って羚汰がのぞき込んでいた顔を戻す。

「羚汰は?...したかったの?」

もしかして、そんな趣味を持っているのだろうか。
この先、そんなプレイを望まれるのだろうか。

「まさか!俺も最後までは出来ないね。...でも、おっぱいぐらいは触ってたかったかなー」

「うそ!」

「えー。だめ〜?」
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