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NEXT 【完結】
第50章 ドライブデート
丁度信号で止まったところで、羚汰のほうを見る。

「えっ。羚汰って...緊張するの?」

緊張、という言葉から一番遠いと思っていた。

「そりゃ、するでしょ。彼女の親友2人に会うとかさー。内心バクバクだったんだけど」

そうなんだ。
そんな風には全く見えなかった。

「稜、緊張してたから、俺の緊張までわからなかったんじゃん?」

そうかもしれない。

「どちらにしろ、本当に無事済んでよかった...」

何だか本当に胸のつかえが取れたというか、ノドの小骨が取れてすっきりしたというか。

千夏が思っていた誤解、“サイトウリョウ”違いも、学生証を見てやっと納得したみたいだし。
何より仲良くなってくれたのが、一安心だ。

信号が変わってまた出発する。

なんだか、羚汰がまだにやにや笑っているのが目の端に見えた。

「?何??」

「ん?なーんでもナイ。こーゆーデートもいいなって思ってただけ」

羚汰が手を伸ばして、運転中の稜の顔に触ろうとする。

「ちょっと!危ないっ」

「うー、ただ、手繋げないし、触れないのが難点だよね!」

羚汰が拗ねている。

久しぶりの運転で、稜は余裕があまりないのだ。

「俺に運転させてくれないし」

「だから、保険が効かないからだって」

自動車の任意保険は、勿論稜が設定した。
29歳以上設定の、家族限定をかけているのだ。
25歳の羚汰が事故した場合、保険がおりない。

「俺、運転上手いよ。事故なんてしないって」

「そうかもだけど。羚汰の過失じゃなくて、巻き込まれるってこともあるんだからー」

仕事柄、あらゆる事例を見ている。
こちらの車が少しでも動いていたら、過失割合0:100にはならない。

「うー」

「それに、ほら、もう着くよ!」

この前、来そこねた家具屋が見えてきた。



店内はそこそこ混んでいて、店員さんに話を聞きたくてもなかなか捕まらない。
ぐるぐる見て回って、なんとか素材などと、値段とで折り合いをつける。
やっと見つけた店員さんに聞くと、人気商品で、届くのに1ヶ月近くかかるらしい。

それでも、なんだかそれに決めてしまっていたし、予約注文する。

他の階で、シーツやら食器やらも買い込む。

お揃いの食器なんかをカートに入れていると、なんだか、新婚さんの買い物みたいでドキドキする。
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