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第53章 旅行 〜後編〜
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「どのくらい眠っちゃってた?」
「んー?15分ぐらい」
そんなに寝ていたのか。
全くそんなつもりなかった。
稜が起きたのは、ベッドに運ぼうかと思っていた所だったらしい。
柔らかいベッドに潜り込みながら、恥ずかしくなる。
「水、飲む?」
「...ごめんね」
差し出された筈のペットボトルが、手元からまた取り上げられる。
「だから、謝んのナシだって」
「あ...えっと。...ありがと」
にまりと満足そうに笑ってペットボトルが手渡される。
上半身を起こして、水を飲む。
喉が渇いていたみたいだ。
キャップを閉めて、周りを見渡すが置くところがなく、仕方なくベッドの下に置いた。
ベッドが割と高めなので、ふさふさの絨毯に落とすようになってしまう。
羚汰がシーツを広げて手招きをしている。
誘われるまま、すぐ傍に行って横になった。
いつもの様に腕を絡めて抱き合って眠る。
凄く広いベッドなのに、2人くっついて眠るのがなんだか可笑しい。
「何笑ってるの?」
「ふふっ。だって、こんなに広いのに」
後ろから羚汰が抱き着いてきていて、足や手が絡まっている。
「だね」
羚汰も笑っている。
見上げると天井のガラスは真っ暗で、雪がうっすら積もって来ている。
横の窓も漆黒の闇が広がっている。
暖炉の明かりがほんのり部屋を照らしている。
時折パチパチと小さく爆ぜる音がする以外は、とても静かだ。
羚汰が大きく欠伸をしている。
「...ねむ」
昨日から今朝にかけて、あまり眠っていないので当然だろう。
「明日、早いからね」
「えっ。どこか行くの?」
そう言えば、明日の予定を聞いていない。
「ふっふっふー。秘密ー」
「えー。気になる」
振り返ろうとする体が抱きしめられて、動けない。
「だーめっ。振り返ったら、もっかいスルよ?」
「...」
今日はもうシないということか。
なんだかがっくり来ている自分にビックリする。
「あれ?まだシたかった?」
羚汰が体を伸ばして顔を覗きこむので、慌てて手で覆う。
「っ!ちがっ」
「ふーん」
嬉しそうな羚汰の声が聞こえる。
「もう眠過ぎだから、明日ね」
頭がポンポンと叩かれて、羚汰がまた欠伸をしている。
つられて稜も欠伸が出る。
2人で笑って、そのまま眠りについた。
「んー?15分ぐらい」
そんなに寝ていたのか。
全くそんなつもりなかった。
稜が起きたのは、ベッドに運ぼうかと思っていた所だったらしい。
柔らかいベッドに潜り込みながら、恥ずかしくなる。
「水、飲む?」
「...ごめんね」
差し出された筈のペットボトルが、手元からまた取り上げられる。
「だから、謝んのナシだって」
「あ...えっと。...ありがと」
にまりと満足そうに笑ってペットボトルが手渡される。
上半身を起こして、水を飲む。
喉が渇いていたみたいだ。
キャップを閉めて、周りを見渡すが置くところがなく、仕方なくベッドの下に置いた。
ベッドが割と高めなので、ふさふさの絨毯に落とすようになってしまう。
羚汰がシーツを広げて手招きをしている。
誘われるまま、すぐ傍に行って横になった。
いつもの様に腕を絡めて抱き合って眠る。
凄く広いベッドなのに、2人くっついて眠るのがなんだか可笑しい。
「何笑ってるの?」
「ふふっ。だって、こんなに広いのに」
後ろから羚汰が抱き着いてきていて、足や手が絡まっている。
「だね」
羚汰も笑っている。
見上げると天井のガラスは真っ暗で、雪がうっすら積もって来ている。
横の窓も漆黒の闇が広がっている。
暖炉の明かりがほんのり部屋を照らしている。
時折パチパチと小さく爆ぜる音がする以外は、とても静かだ。
羚汰が大きく欠伸をしている。
「...ねむ」
昨日から今朝にかけて、あまり眠っていないので当然だろう。
「明日、早いからね」
「えっ。どこか行くの?」
そう言えば、明日の予定を聞いていない。
「ふっふっふー。秘密ー」
「えー。気になる」
振り返ろうとする体が抱きしめられて、動けない。
「だーめっ。振り返ったら、もっかいスルよ?」
「...」
今日はもうシないということか。
なんだかがっくり来ている自分にビックリする。
「あれ?まだシたかった?」
羚汰が体を伸ばして顔を覗きこむので、慌てて手で覆う。
「っ!ちがっ」
「ふーん」
嬉しそうな羚汰の声が聞こえる。
「もう眠過ぎだから、明日ね」
頭がポンポンと叩かれて、羚汰がまた欠伸をしている。
つられて稜も欠伸が出る。
2人で笑って、そのまま眠りについた。
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