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第55章 スーツケースの秘密
「だって、せっかく用意したんだけど、今使うのも何だし。来週のお楽しみ...で、いいかなって」

羚汰に至近距離で詰められているけど、なんとか自分の考えを言った。

「...ふーーん」

ちょっと不服そうだけど、なんとか理解はしたようだ。

「じゃあ。ま、いいけど」

その言葉を聞いて心底ほっとした稜の唇に、羚汰の唇が重なる。
ゆっくりと舌が交わされて、柔らかな動きに体の力が抜ける。
羚汰の胸にしがみついて体をあずける。

「それだけハードル上げたんだから、来週は期待してていいんだね?」

「...」

楽しそうにそう言われると、言葉に詰まってしまう

そこまで期待されても困る。
なーんだ、で終わりそうな気がしてならない。

「そーいや、何日か前に、何か色々聞いて来てたよなー。あれ、関係ある?」

それは質問というよりも、確認だ。

仕方なく小さく頷く。

羚汰の手が稜の体を包んで胸の中により引き込まれる。

「ふっ。じゃ、なんとなくわかっちゃったかもー!」

羚汰の楽しそうな笑い声がする。

「ふーーーん。めちゃ楽しみ」

うっ。気づかれた?
数日前にさり気なく聞いたつもりなの、やっぱりバレバレだったんだ。

「しかし、ロッジで言ってくれたらよかったのに。せっかく持って行ったのに、そのまま持って帰っちゃったね」

「...なんか言い出しそびれて」

羚汰に抱きしめられたまま、頭が撫でられる。

羚汰が声に出して笑っている。

「そっか」

密度の濃い3日間で、部屋がすごかったり風呂場がすごかったり。とても、稜が用意している物で遊ぶような暇がなかった。

「じゃ、俺、寝室でゆっくり着替えてくるからさ。稜、洗濯物出して」

どうやらスーツケースの中を見ないでいてくれるらしい。

首筋をひと舐めして、羚汰が離れる。

言葉通り隣の部屋に消えて行った羚汰を確認してから、スーツケースを開ける。

そこには、とある衣装が何着か押し込められていた。

それらをよけて、自分の洗濯物や身の回り品を取り出し、また鍵をかける。

羚汰に声をかけに寝室へ向かうと、羚汰はベッドに横たわっていた。

「ごめんね、荷物出したよ」

「んー」

伸びをしながら、布団を少し持ち上げる。

「ちょっと疲れたから寝よ?ごはんはその後で」

稜はその布団の中、羚汰の腕の中に喜んで飛び込んだ。
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