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NEXT 【完結】
第58章 3週間ぶり
羚汰が振り返ってドアを見ている。

「ダメだよ。営業さんもスタッフも皆鍵持ってる...」

それに、この事務所でするなんて、考えられない。

「そっか...。じゃ、ホテル行こ。俺、マンションまで待てない」

「えっ。でも、今日は...」

今日は木曜日。まだ明日も仕事があるし。

「近くにホテルあるでしょ。始発でマンション帰ってまた来ればいいじゃん」

確かに。この会社のあるのは、駅の裏口で。
比較的大きな道に面しているこのビルから、裏路地を歩いたとこにラブホテルがある気がする。
そこを利用したことがナイので、場所はハッキリとはわからないが。

少しためらっていると、また羚汰が俯く稜を見上げるようにして覗き込む。

「このままここでスルのと、ホテル、どっちがいい?」

太ももを撫でていた手がスカートの中に入ってこようとしている。

「行くっ。行きます!」

羚汰がにやりと不敵に笑っているのを見て、何だか嵌められたような気持ちになる。

羚汰の顔が近づいて、また唇が重なる。

むちゅーーっと音を立てて吸われて、離れる。

目が合うと、嬉しそうに羚汰が笑っているので、何も言えなくなってしまう。

「行こ」

手を取って歩き出そうとする羚汰だったが、逆に稜がその手を引っ張る。

「...ちょっと片付けする、から」

周りの机に書類を広げたままだ。
本当は全て閉じて、封筒に入れ込むまでしたかったけど。

「えーー」

羚汰がぶーぶー言いながら、書類を片付け出す稜の背中に抱きついて離れない。

「明日でいいじゃんー」

「これ片付けるだけだから」

どの封筒に入れるか間違えないように、整頓しながら自分の机に重ねてゆく。
そういえば、まだコピー機に書類を残している気がする。

「羚汰、コピー機の書類を取ってくれない?」

背中に張り付いたままの羚汰をどうにかしたい気持ちもあって、恐る恐る羚汰に頼んでみる。

「んー」

渋ったものの、離れている所のコピー機から書類を取ってきてくれた。

素早く戻ってくるなり、稜に抱きついてくる。

「まだ?」

拗ねた子どもみたい。

3歳児ぐらいの。

「ん、出来た、かな」

なんとか、自分の机の上に移動させて、他は片付けた。
本来なら、机の上は何も無くして帰りたいのだが、仕方ない。

「お待たせ」
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