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NEXT 【完結】
第58章 3週間ぶり
稜は利用したことはないが、レストランも美味しくて、景色が綺麗で、部屋も洗練されているとかでカップルにも人気、と千夏から聞いた気がする。

しかし、お値段もそこそこする筈て、そんなふらりと立ち寄れるようなものではない気がする。

「...でも、ここって」

「もう部屋とってるから。はい、こっち」

「へっ!?」

ホテル専用のエントランスを抜け、来ていたエレベーターに乗り込む。
4階にあるロビーも通り過ぎ、部屋のある階に向かうようだ。16階が光っている。

「...っ」

エレベーターの壁に追いやられ、素早く唇が奪われる。

「ジャグジーが付いてるようなラブホのがよかった?」

「...そんなこと」

音がして、16階に付いたようだ。

羚汰がまた手を引っ張って部屋に向かう。
取り出したカードキーを見ながら進んでいるので、羚汰も部屋には初めてなのだろう。

しかし、予約していた、って。
初めからここに来るつもりでー?

ほどなく部屋が見つかり、素早く開いて通される。

高級ホテルではないので、部屋自体はさほど広くはない。
手前にあるドアはバスルームだろう。
その奥に大きなベッドが見えてー。

部屋の奥へ進もうとする手が引っ張られ、羚汰の胸の中に引き寄せられる。

「稜...会いたかった」

「うん...」

会社にいる時より、エレベーターの時よりも、強引な羚汰のキスが始まる。
この後に続く行為を予想させるように、体が芯から溶けていくほど舌を吸われて、最初から腰が砕けそうになる。

がくっと体が落ちそうになるのを、羚汰がしっかりと抱きしめて支え、なおも唇が重なる。
羚汰の手が体を弄り、コートが脱がされる。

「...はぁっ。羚汰、...ベッド、は」

入口はそこまで広くない。
それに、もうちょっとでベッドなのだから、何もここでしなくとも。

「ダメ。待てない」

セーターの下から手が入ってきて、肌に触れる。
そのまま託しあげられ、現れた肌に羚汰が唇を這わす。

「っ...ふ...」

ホックが外され、ブラも上にあげられて胸があらわになると同時に、その先を口に含まれる。
舌先で転がされ、吸い付かれる度に、体が反応してビクビクっと震える。

「...んっ」

「稜...声、聞かせて。聞きたい」

口を覆っていた手を外され、そのままつながれる。
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