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NEXT 【完結】
第59章 ハルノナヤミ
スマホのアラームの音で目が覚める。

この音は...私のじゃない。

「...んー、羚汰?」

まだ薄暗い部屋の中で、体を起こそうとしても重くて動かない。

昨日、あんなにシタから。
あと1回って言ったのに、その1回がスゴク長かった。

体と瞼の重さからいって、まだあまり眠っていない筈だ。

それでもしつこく鳴り止まないアラームに、なんとか重たい体をひねって起き上がろうとする。

「うーん。何?」

羚汰の声がして、体に巻き付いている腕が、起き上がりかけた稜をまたベッドへと沈ませる。

「うっ、重いっ」

ぎゅうっと羚汰が上から覆いかぶさって、重さが加わる。

さっきから体が重いのは、羚汰がいつもの如く後ろから抱きしめているからだったらしい。

「羚汰っ、アラーム、鳴ってる」

「んー。えー、もうそんな時間?」

羚汰が片手だけを伸ばして、スマホを探し当て、音を消す。
それでも羚汰に抱え込まれていて、逃げれそうにはない。

すばやく戻って来て、体を摺り寄せてくる。

今度は体が向き合い、足と足が絡まる。
目の前に、長い睫毛を伏せた羚汰の顔があって、その顔をそっとなでる。

「何時なの?」

「んー。確か5時」

「そんな早いの?」

どうりでまだ部屋が暗い筈だ。

「だって稜、シャワー浴びてないから、マンション帰る前に入りたいって昨日」

撫でられている手を感じながら、むにゃむにゃと寝言かのように、羚汰がつぶやく。

そうだった。結局あのまま眠ることになって。
朝シャワーを浴びようと思ったんだった。
一旦マンションに戻らないと、昨日の服のままだし。

段々目が冴えてきた。

ずっとこうして2人で寝ころんでいちゃいちゃしていたいけど、起きなきゃ。

「羚汰...。離して?」

「んー。...ヤダ」

一旦緩まったと思った腕がまた体に絡みつく。

「ちょっ、苦しい~」

「ふふふ」

2人の体が、シーツの中で抱きしめあって左右に揺れている。

かろうじて抵抗をしている稜も、少しずつその気持ち良さに酔ってくる。

羚汰の舌がべろりと肩のあたりを舐め上げる。
手で遮ろうにも、その手さえ口に入れられ、べろべろと舐められてしまう。

「...やっ。朝からっ」

「ヤなの?ホントに???」

楽しそうに羚汰が笑っている。
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