この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第59章 ハルノナヤミ
シャワーの音がして、羚汰は本当にシャワーを浴びているらしい。

稜はやっと動き出した。
大急ぎで用意されたパンツと服を着る。
ブラは仕方なく昨日のものを身につけた。
ノーブラというわけには行かない。
ストッキングは、コンビニで買うしかないだろう。

テレビの横に小さな鏡があって、そこはこじんまりと鏡台のようになっている。
そこに座りカバンから化粧ポーチを取り出して、ざざっと化粧も済ませる。
細かい部分は会社の昼休みにでもするしかない。

とりあえず、髪を乾かさなくては。
ドライヤー、お風呂場なら、羚汰が出てくるのを待たないと。
でも、このあたりにありそうなんだけど。

座っている引き出しにドライヤーがあって、なんとか見つけたコンセントにつなぐ。

新し目のドライヤーなのに、実家にあるオンボロドライヤーより威力がなく、弱々しい風しか来ない。

タオルと併用して必死で乾かしていると、背後に羚汰の声がした。

「貸して」

いうと同時に羚汰に奪われ、手際よく乾かされる。

羚汰の指が髪をすくって、地肌をなぞる。

ただそれだけなのに、身体をぞくぞくとしたものが巡る。

羚汰はシャワーから出たばかりで。
腰にバスタオルを巻いたのみで、上半身は裸だ。
濡れた髪からはポタポタと雫が垂れていて、その髪を後ろに撫で付けている。

三週間前は少し短くしていたが、幾分か伸びてきているようだ。

そんな姿が鏡越しに見えて、稜の体が熱くなる。

時折耳やうなじに触れる指が、それに拍車をかけて、稜は思わずビクッとなってしまう。

鏡の向こうの羚汰はそんなことはお構いなしに、ガシガシ乾かしてゆく。

「このぐらいでいいでしょ」

「ありがと」

広がった髪を手ぐしでなでつける。
少し湿ってはいたが、このくらいなら大丈夫か。

一旦離れたと思った羚汰の指が、後ろからやってきてスプリングセーターの上から両胸をゆっくりワシャワシャと触りだした。

「ちょっ、何やって!?」

慌てて振り返ろうとすると、羚汰の指がすっと離れる。

「ちぇー。ノーブラかと思ったのに」

「っ、そんなワケには」

昨日と同じブラを仕方なく着ている。

羚汰に借りたスプリングセーターは少しだぼっとしていて、ブラをしているか分からなかったのだろう。

それにしても、いきなりすぎる。
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ