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第59章 ハルノナヤミ
稜はやっとの思いでシャワーを浴びていた。
火照った体に、熱いシャワーが心地よい。

体のあちこちについた赤い跡が生々しくて、慌てて泡立てた泡で見えないように包み込む。

試供品サイズとはいえ、クレンジングがあって助かった。
カップルに人気というのがよくわかる。

あまり時間に余裕はないので、急いでシャワーを済ませる。

とりあえず飛び込んだので何も羽織るものがなく、バスタオルを巻き付けてバスルームを出た。

「おっ。早かったね」

床にスーツケースを広げていた羚汰が立ち上がる。
まだ羚汰は全裸で、目のやり場に困る。

「だって、マック食べに行くんでしょ」

お腹が空いた羚汰が、駅の表に出てマックを食べようと提案してきた。

これ以上、この部屋に居たらイケナイ気がして、稜はその提案を受け入れ、シャワーを素早く浴びた。

「うん。じゃ、これ、着て。パンツは、これね」

羚汰が、ソファの上に昨日稜が着ていた服がハンガーごと置いてあり、その上に、今日着る服とパンツを並べていた。

バスタオルを巻いただけの稜は、その格好のまま近づくのもと迷って、とりあえずベッドに座った。
本当は手を拭くために用意されていたであろう小さなタオルで髪を拭く。

「...ありがと」

「じゃ、俺もシャワー浴びてくる」

そのままスタスタと歩いてバスルームに向かう羚汰に安心する。

何を期待してるんだろう。
さっきまであんなにー。

シャワーを浴びて収まったはずの火照りをまた感じながら、髪をガシガシと拭いて何もないふりをする。

羚汰が通り過ぎてから、稜は顔を上げる。

のんびりはしていられない。
羚汰がシャワーを浴びて出てくるまでにすることはいっぱいあるのだ。

服に手を伸ばそうと立ち上がり、バスタオルを払ったその時。

「いい眺め」

声がしてびっくりして振り向くと、顔を出していた羚汰と目が合う。
今更ながら舐めるように全身をマジマジと見られ、せっかく収まったと思った火照りがぶり返す。

「ひゃ!」

もう羚汰はいないと思い込んでいたのに。

慌ててベッドの上のバスタオルを拾おうとするも、羚汰が笑いながら今度こそバスルームに消えていった。

「もう...」

心臓がまだバクバク言っている。
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