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NEXT 【完結】
第63章 お泊り会2
何言ってるのだろう。
自分のことばかり言って、勝手なヤツと思われても仕方ない。

羚汰は切りたがってるのに、これじゃ重い女じゃん。

電話の向こうで電車の来る音がして、ハッとしてしまう。

「あ、だから声聞けてよかったなって。...それだけだから。ごめん。じゃねっ!」

羚汰が何かを言う前に電話を切ってしまった。

恥ずかしい。

ハタチそこそこの若いコならまだしも。
アラサー女からのこんなウザい電話なんて、重い以外のなにものでもない。

結局、羚汰が誤解してるかどうか、全く聞き出せなかったし。
聞き出したところで、どうやって言い訳するのかも考えてない。

最近、羚汰とラブラブ過ぎて忘れてたけど、恋愛偏差値低いんだった。

薄暗い玄関で立ち尽くす。

リビングからは、千夏と有希子の笑い声が聞こえてくる。

はぁ。

一つため息をついて、リビングに戻ろうとすると、LINEの音がする。

画面を見ると、羚汰からで。

“俺も”




“声聞きたかった”




!!


ぐっと胸が苦しくなる。

嬉しいはずなのに、泣きそうだ。


“あんま飲みすぎないで”

“オヤスミ”


...よかった。

何がどうよかったのかはハッキリわからないが。

それでも、よかったと感じる。


稜は、送られてきたその画面に食い入るように見ていたが、返事をしていないことに気づく。

考えたがいい言葉が思いつかない。

書いては消し、書きかけては止まる。

悩んだ挙句、当たり障りのない文になってしまう。

“ありがとう。気を付けて帰ってね”

“オヤスミ”

迷ったが、目がハートになって喜んでいるキャラクターのスタンプも送ってみる。

しばらく待っていると、羚汰からもスタンプだ。

羚汰がいつも使っているキャラクターが楽しそうに踊っている、よく見るやつだ。

何か返したいけど。
それこそしつこいよね。

画面を閉じて、リビングに戻った。



「あ、帰ってきた〜!ちょっと聞いてよ有希子ったらさ!この高いチーズをー」

どうやら、ワインのおつまみとしてスーパーで買ってきた、高級チーズが少しずつ数種類入ったパックのうち一種類を有希子がパクリと1口で食べたらしい。
それでいて、美味しくなかったと言い出したと千夏がご立腹だ。

「こーゆーのは、ちまちま食べるモノなの!」

「えー」
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