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第64章 異変
稜はここの所心配していた羚汰の様子が、風邪が理由だと思い始めていた。

昨日までのことが取り越し苦労に思えて、ウキウキと仕事をこなし、大急ぎで家路につく。

途中、羚汰なLINEで帰宅時間を知らせ、雑炊でも作ろうと材料を買ってマンションに帰った。

羚汰は、シャワーから出たところらしく、新しいパジャマに着替えて髪を乾かしていた。

「ただいま」

「おかえり」

一瞬、稜の帰宅に気づいてドライヤーを止めたが、挨拶をするとまたスイッチを入れて乾かし出す。

買ってきた材料を冷蔵庫に入れていると、ドライヤーが終わったらしい。

「風邪どう?」

「熱ないし。もう大丈夫かな」

「よかったー!食欲ある?これから雑炊作ろうと思うけど、食べられる?」

奮発して、少しお高いカニ缶を買ってきた。

「でも、治ったばかりなのに、髪まで洗って大丈夫??」

「んー。平気っしょ。汗かいて気持ち悪くて」

高級カニ缶を使ってスマホでレシピを見ながら雑炊を作る。
生姜やネギをはじめ、野菜をふんだんに使って、具沢山で豪華な雑炊だ。


簡単に出来て、リビングのテーブルに鍋式を広げ、そこへ運ぶ。

「美味しそ〜!」

「「いただきます」」

雑炊をよそって手渡す。

「ありがと」

「熱いから気をつけてね」

ふーふーと息を吹きかけている羚汰を見て、すっかり安心する。

もう咳もほとんどしてないし。
顔色も風呂上りだからだろうか、血色がよさげだ。

沢山作ったとおもったが、2人であっという間に雑炊を平らげる。

「美味しかった!」

「良かった!そうだ、プリン食べる?」

洗い物を済ませた稜が、冷蔵庫からプリンをふたつ取り出す。
生クリームが乗った半生カスタードプリンと、それと同じチョコプリンだ。

「へっ。プリン?なんで?」

「我が家、風邪引くといつもプリンを買ってもらえるの。なんでかは知らないけど」

普段はあまり買ってくれなくて、風邪のときだけの特権で。
何の変哲もないスーパーでよく見かける安いプリンだったが、子供にはすごく嬉しかったのだ。

「へー。なんか面白い」

両方差し出すと、羚汰が悩んでチョコプリンを取った。

ソファに並んで座ってプリンを食べる。

「稜...。聞きたいことがあるんだけど」

プリンを食べている途中で、羚汰がそう切り出した。
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