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第66章 トケル
「謝らないで。謝るのは私のほう」

そんな羚汰にしてしまったのは、稜の行動にも理由はあるのだから。

「だって、風邪引いちゃったのもさ、私が...」

「いや、風邪は俺が勝手に。...知恵熱かな。色々考えちゃってさ」

そう言って、羚汰がまた笑う。
少し悲しそうで、胸が痛い。

「そんな顔しないで。俺も、稜には笑ってて欲しい」

羚汰の手も、稜の頬を撫でる。
互いの顔を撫でながらその距離が縮まって、おデコがぶつかる。

今にも唇が触れそうになった時、稜の目覚ましアラームが鳴り出した。

いつもの起きる時間なのだ。

慌てて上体を起こし、羚汰の向こうにあるスマホを取ろうとする。
羚汰がふっと笑って、手を伸ばしてサイドテーブルのスマホを手渡してくれる。

稜は慌ててその画面をタップして音を止める。

ふと気づくと、羚汰がその体の上に投げ出した稜の胸に手を伸ばし、舌も伸ばしていた。

「ひゃっ...。羚汰っ」

腕が体にまとわりついて、引き寄せられる。

胸先が舌でつつかれて、口に含まれる。

「あっ、だめっ、起きなきゃっ」

ビクッとなる体を引き寄せられ、ベッドに手をついて体を離そうとする稜の抵抗もあまり意味がない。

羚汰が長い睫毛を伏せて、執拗に稜の胸に吸い付いている。

「シャワー浴びな、きゃあっ、...ほんと、だめぇ」

腕の力が抜けそうになると、稜の体がぐるんと反転する。

息つくまもなく唇が重なって、舌が絡め取られる。

息苦しくて、だけどその舌が心地よくて、同時に体がぞわぞわっと沸き立つ。

「ほんとは行かせたくないけど...」

「羚汰...」

やっと羚汰が離れた。
と思ったら、唇を軽くついばみながら、羚汰が話し出す。

「今日は俺も大学行かなきゃ。風邪のことあるから、早くバイトは帰る。明日は夕方からだし」

そう言って、溢れた唾液でぬらぬらっとした稜の唇を親指でなぞる。

「...今晩、覚悟しといて?」

顔は笑顔だが、その目の奥が本気を物語っている。

その姿が妖艶で、ぞわっとまた稜の体に血が巡る。

唇が近づいて軽く触れると、稜も腕を回して引き寄せる。
互いの舌を深く絡めて、何度も何度も貪り合う。

息の苦しさでやっと離れると、笑いあってまたキスをした。

「シャワー浴びといで。朝ごはん作る」

羚汰がとびきりの笑顔でまたキスを落とした。
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