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第9章 協力
稜の部屋は、玄関入って、左側にトイレ、その次が風呂場と。
反対側に、靴箱、洗濯機置き場、台所。
ドアがあって、8帖のワンルーム。

電気がつくまで気づかなかったが、リョウの部屋は、玄関入って、右側手前から、トイレ、風呂場、そして、何故か洗濯機置き場。
左側は靴箱があるだけで、ずーっと壁だ。
台所がない。

くすっと、リョウが笑う。

「台所はありますよ」

「えっ、部屋の中に?」

「俺の部屋、角部屋なんで、ほかの部屋と違うんです」

脚立を畳んで隅っこに寝かす。

「こっちの壁の向こうは、エレベーターなんですよ」

確かに、エレベーターはすぐリョウの、玄関出た隣にある。

「中、見ますか?ちょっと散らかってるけど」

「ええっ。そんな、悪いよ」

「気になるんでしょ?」

確かに、気になる。
でもそれは、部屋の構造云々よりも、リョウの生活が気になる。
でも、部屋に入るのはちょっと戸惑う。
リョウが、こんな歳の離れたオバサンに変な事をしそうにナイのもわかるし。
だけど。

「...サキさん、彼女さんに怒られない?」

部屋のドアを開けていたリョウの手が少し止まった気がした。

「...別に」

沈黙が広がる。

「...じゃぁ、お邪魔します」

意を決して、稜は部屋に入った。

入って左手に、狭目ではあるが、カウンターキッチンが広がる。部屋は稜の部屋とさほど変わりがないように見える。
しかし、カウンターの少し先にドアがあった。

「この部屋、1LDKなんです。向こうは寝室」

ドアを見つめる視線に気づいて、リョウが答える。

寝室...?

はっと振り返って、稜の部屋と面している、右側の壁を見る。

確か、最近までこっちにベッドを置いて、そこで...。

そこには、赤いソファーが置いてあった。

その視線にも気づいてリョウが答える。

「...参ったな。...昨日、動かしたんです」

「あ、ごめん...」

「いえ。元々、あっちの部屋で寝てたんで。それより、コーヒー飲みます?」

気まずい空気を変えようとしてか、リョウが台所へ向う。

「えっ」

「最近、エスプレッソマシーン買ったんですけど、一人じゃ飲まなくて。よかったら」

カウンターの奥に大きなエスプレッソマシーンが置いてある。

「すごい、本格的だね」

「つい。やっぱ買うなら、って思っちゃって」
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