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Cynical moon〜冷たい月
第1章 百貨店の男
「先週は、ありがとうございました。」
有馬が笑顔で言うと
「こちらこそありがとうございました。楽しかったわ。」

「今日はこちらの物を用意させていただきました。」

そう言いながら、アクセサリーを見せた。

「まぁ、綺麗、これなんて…あ、つけて下さる?」

有馬にアクセサリーを指差し髪を上げた。

綺麗なうなじに有馬は思わず唇を近づけてしまいそうになったが
この部屋には…この部屋だけでなく
この百貨店のあらゆる場所に防犯カメラがあり
常に監視をされている。

「有馬さん、このペンダントトップの重さはどれくらいかしら」

試着で付けたペンダントを胸元から突き出して
貴子は尋ねた。

「そ、そうですね…失礼します」

ペンダントトップに触れた時
貴子は胸を突き出し
有馬の手には布一枚だけで隔たれた貴子の乳首に触れ

一瞬、ピクンとなった貴子の瞳は潤んでいた。


「売り場に行きましょう」

貴子は有馬に言い、席を立った。

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