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少年悪魔
第9章 苛立つ心
「…何だろ?」
繭と雛乃が顔を見合わせていると、数人の女子生徒が興奮しながら教室に入ってきた。
「ちょ、大変!ハル君がヤバいんだけど!」
「ええ?」
繭と雛乃が廊下に出ると、黒いマントとタキシードを身につけた遥斗がクラスメイトに囲まれていた。
「おー、ドラキュラ似合ってんじゃん、ハル!」
「な、似合うよな!お前、男が言うのもアレだけどやっぱカッケーな!」
生徒の中心にいた遥斗は楽しそうに笑っている。
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