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少年悪魔
第16章 条件
「…どうせレイ君がハルにも伝えるって言ってたし。貴女だけ知らないのも可哀想な話よね」
にっこりと可愛らしく笑っているエリーの目には、無邪気で残酷な光が宿っていた。
「いいわ、教えてあげる。どうにかする方法」
方法は一つ、と言って、エリーが右手の人差し指を立てた。
「ハルが人間になればいいのよ。それなら何も問題はなくなるわ」
遥斗が、人間になる。
嘘みたいな方法だった。
だけど、本当にそれができるなら。
繭は期待に心を躍らせた。
ただし、とエリーが付け加える。
「それには条件が必要よ」
「条件…って?」
エリーがこれまで以上に楽しげな笑みを見せた。



「貴女とハルが過ごした時間を消すことよ」



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