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少年悪魔
第4章 大っ嫌い
濡れた唇を手の甲で拭って、荒くなった息を整えていると肩を掴んでいた遥斗の手が離れる。
繭は立ち上がって真っ赤な顔で遥斗を睨みつけた。
「最っ低…」
繭がぼそりと低く呟く。
繭の身を守るためのマーキングだと解っていても、やはり嫌なものは嫌であった。
「ハルなんか大っ嫌い!」
ひどいことを言ったと繭が気付いたのは、遥斗の顔が一瞬固まったのを見た後だった。
「……うん、嫌いでいいよ」
遥斗はにっこりと笑った。
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