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少年悪魔
第6章 できない
「どうして?私、困るんだけど」
できない、と言われる理由がわからない繭に、遥斗は呟くように言った。


「繭が、僕のこと好きじゃないから」


ぽかん、と繭が口を開けて間抜け面になる。
「は…?」
「だから、繭が僕のこと好きじゃないから、正式なマーキングはできないんだってば」
遥斗が拗ねたような表情になる。
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