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少年悪魔
第6章 できない
「一応効果はあるわけだからね。繭だって、それはわかってるよね?」
繭は小さく頷いた。
「でも、時間が経つと効果が切れるって…」
「うん。キスで気配を移すのは仮マーキングだから効果切れが起きるんだよね。…で、正式なやつは、それがない」
「えっ、じゃあそれやってよ。毎回効果切れの度にキスなんて嫌だし」
繭がそう言うと、遥斗は「できない」と答えた。
心なしか、遥斗の顔が赤いように見える。
「ハル?」
「とにかくできない!」
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