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少年悪魔
第9章 苛立つ心
「付き合ってないよ?」
「え、何で。東山動物園でデートしたんでしょ?」
雛乃は期待に満ちた目で繭を見ている。
「…なんで、動物園行ったこと知ってるの?」
「だってデートの場所、決めてあげたの私だよ?」
「え?」
何故、繭と遥斗が出掛ける場所を雛乃が決めるのだろう。
何だかもやもやする気持ちが繭の中でじわじわと広がっていく。


――何だか面白くない。


繭が無意識に不機嫌な顔になると、雛乃が小さく吹き出した。
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