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少年悪魔
第9章 苛立つ心
「繭。顔、顔。超可愛くないよ?」
「…だって」
繭は自分の両頬を指先で軽く押さえた。
「ハルがね、場所は名駅(めいえき)がいいか、栄(さかえ)がいいかとか、動物園か水族館か、映画か、カラオケか買い物か、繭は一体何だったら喜ぶかってしつっこく訊いてくるから、期間限定だから、【ナイトZOO】でも行けばって教えたのよ。うざいからほっとこうかなって思ったけど、繭のデート場所でもあるしね。ハルも本気で悩んでるみたいだし」
「悩むも何も…、ただのお出掛けじゃん」
口を窄めながら繭が言うと、雛乃が含み笑う。
「ただの、お出掛けねえ…」
「…だって」
繭は自分の両頬を指先で軽く押さえた。
「ハルがね、場所は名駅(めいえき)がいいか、栄(さかえ)がいいかとか、動物園か水族館か、映画か、カラオケか買い物か、繭は一体何だったら喜ぶかってしつっこく訊いてくるから、期間限定だから、【ナイトZOO】でも行けばって教えたのよ。うざいからほっとこうかなって思ったけど、繭のデート場所でもあるしね。ハルも本気で悩んでるみたいだし」
「悩むも何も…、ただのお出掛けじゃん」
口を窄めながら繭が言うと、雛乃が含み笑う。
「ただの、お出掛けねえ…」