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監禁DAYS
第1章 今すぐ撃って
「よく日本でこれが手に入ったな、美月」
 名前を呼ばれた美月の眼が少し大きくなる。
「ただの強盗じゃないんだ」
「経験でも?」
「三回。全部ヤってから海に捨てたけど」
「コレで?」
「何言ってんの。男の汚いアナルに挿したら二度と使えなくなるじゃない」
「そういう意味で言ったんじゃねえよ」
 あくまで銃中心の美月に男は頭が痛くなる。
「あ、でも一回私からスろうとした女の子を虐めたときは愉しかったな……」
「お前の性癖自慢は聞くつもりはない」
「最後は膣から撃ち抜いてあげたんだよ。逝くと同時に死なせてあげたの」
「やめろ」
 こいつには手足の縛りより口を封じる方が有効かもしれない。
 そう男が悟った時、突然美月が俯いた。
 それからカタカタと震え、太股を擦り合わせる。
 今までと様子が違いすぎて、近寄ろうとした男に強い声で言い放つ。

「セックスして」

 時が止まったように身体が固まる。
 誘うように腰を揺らし、前かがみになって強請って来る相手が同じ人間とすら思えなくなってくる。
「何……言ってんだ」
「今すぐ。お願い。早く。解かなくてもいいから。起たないんならフェラでもイラマでもしてあげる。お願い。さっきお風呂で出来なかったから耐えられないの」
「ちょ、ちょっと黙れ。お前状況わかってるのか」
 ズズ、と這いながら近づいてくる美月から後ずさってしまう。
 なんで、人質に怯えているんだ。
「セックスしようよ」
「よくそんな気分になれるな」
 はあはあ、と息を荒げて美月が懇願する。
「私は……依存症なのっ……十二時間までしか耐え切れないの……は、やく、逝かないと……死んじゃう」
 そう言いながら本当に今にも死にそうなほどもがく。
「いや、そんなのないだろ」
「あ、るのおっ! わかんない男ね……っ、いいから脱いでこっち来なさいよ!」
「まてまて……くっそ、なんて奴依頼されちまったんだよ」
 頭を抱える男の足元に美月が辿り着く。
「して」
 たった一言。
 だが、男はそれだけで全身から汗が噴き出した。
 なんだ、この女。
 目から、濡れた口元から、汗が滲む胸元から、全てから色気が溢れているようだ。
 サキュバス。
 そんな名前が浮かんだ。
 じゃあこれは夢か。
 くだらない。
 ガンッと美月の頬を蹴り飛ばす。
「立場をわきまえろ」
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