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監禁DAYS
第1章 今すぐ撃って
 すやすやと寝息を立てて眠る美月を横目に、葉巻を咥える。
 濃い色の煙が部屋に漂う。
 NYで前の依頼主から貰ったそれは、日本のタバコなど工場の煙に思えるほど味わい深くて気に入っていた。
 ふうっと息を吐いて、椅子に腰かける。
 美月が寝ている間にシャワーを済ませ、食事と水も持ってきた。
 起きたらまた面倒な気もするが、静かすぎる空気に些か居心地の悪さを感じていた。
 ふと眼についた銃を手に取る。
 日本の一般の女が持つには異常過ぎるリボルバー。
 暗い茶色のグリップに、うっとりするような銀色の銃身。
 自分で仕入れたのか貰ったのか。
 窓から侵入して部屋で見つけたときには、部屋を間違えたのかとすら思ってしまった。
 装填済みのシリンダーをずらして回す。
 ジャラララと金属音が鼓膜を打ち付ける。
 なんだった。
 あのロシアンルーレットの映画は。
 一発だけ装填してシリンダーを回し、隣の者の頭を打つ。
 生き残ったらおなぐさみ。
 自分のこめかみじゃないところが厭らしい設定だったからよく覚えている。
 これを毎日あそこに突っ込んでいるのか。
 理解に苦しむ。
 汚れ一つない金属面に、日々の手入れの細かさが伺える。
 返して、か。
 開口一番そういったな。
 自分が攫われて、犯人の正体よりもずっとコレの方が重要だってことだ。
 男の口から低い笑いが漏れる。
 本当に奇妙な女だよ。
 ターゲットとして写真を渡された時には、どこにでもいるOL程度にしか思っていなかったんだがな。
 抵抗すれば暴行しても楽しいかもしれない。
 そんなことを今朝考えていたのに、随分予定と異なる性交をしてしまった。
「んん……」
 寝返りをうつ彼女を見る。
 美月。
 柊美月。
 お前は俺が誰だかわかっていないんだろう。
 あんな大胆に誘いながら「マイク」なんだもんな。
 笑える。
 しばらく男は押し堪えるように笑っていたが、一分もしないうちに力が抜けてテーブルにもたれた。
 疲れた。
 まだ初日だというのに。
 これからも要求してくるのだろうか。
 セックス依存症を理由にして。
 そんなもの、前はなかっただろ。
 いや、俺が知らなかっただけかもしれない。
 清純なふりして毎晩オナニーに耽っていたのかもしれない。
 久しぶりと云っていたな。
 彼氏は今いないのか。
 何をバカなこと考える。
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