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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第5章 ☆♯03 SceneⅢ(SeaSide~海辺にて~)☆
「―ご、ごめんなさい。私、そんなつもりじゃ」
 この男は最初から嫌いだけれど、それとこれとは別だ。素直な美月は晃司の言葉に対して、申し訳ないことをしてしまったと反省した。
「良いさ、元々、俺が無理に誘ったんだし」
 晃司がまた、投げやりに言う。美月が言葉を探していると、彼は口をつけたティーカップをソーサーの上に静かに置いた。カチリ、と陶器の合わさる小さな音がする。
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