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第2章 捕まえたい女

(事前に ちゃんと話を訊けなかったのがまずかったなぁ)

祖母の依ゑ(ﾖﾘｴ)がくれた組紐を手首に巻いたままでも、結依には霊を見ることができる。

けれど霊と話をするには紐をほどかなければならず、その状態だと簡単に身体に乗り移られてしまうのだ。

依ゑには言葉すら交わすなとキツく言われていたのだが、自分の死にも気づかず佇んでいる霊を、結依はどうしても放って置けなかった。