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第5章 禁じられた恋

【本間 side】


「好きです」


聞き覚えのある女の子の声がして、僕は箒を持ったまま窓辺に近づいて外を見た。

中庭の大木の下にいたのは予想通り能代さんと、もう一人は確かサッカー部の丸野タダシ君だ。


「えっと、気持ちは嬉しいんだけど、オレ、君のこと知らないんだよね…何組の誰？」

「…イズミ」


また憑依されてるんだな、と分かっていても何だか落ち着かない気分になる。