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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第13章 彼女が望むモノ―帝side-
「お前は本気なのか?」

「・・・」
俺は黙って神宮寺社長の問いかけをスルーした。
彼女の望みは俺との結婚。

彼女にとって俺は王子様なんだろう。
鳥籠に閉じ込められた杏は何よりも自由を欲しがっていた。

でも、俺には彼女の全てを受け止めるコトは出来ない。

愛なんて・・・

産まれながら罪を背負う俺には重荷でしかない。

「遊びなら、このまま別れろ」

「潮時だと思っていました」

「俺にはお前が必要だ。高井田…弁護士を辞めて・・・俺の秘書になれ」

「俺が秘書?」

「弁護士としてはもう無理だろ?お前を困窮させたのは俺の責任。身内に甘かった俺のせいだ」

「縦社会である弁護士界の掟を破り、ボス弁を陥れた自己責任です。貴方のせいじゃないですよ。神宮寺社長」

「お前は有能な人間だ。このまま埋もれさせるのは実に惜しい。だから…俺はお前を秘書として雇う。真剣に考えてくれ。高井田」

「貴方は味方が欲しいだけ。貴方の言う通り弁護士としてはおしまい。いいですよ。貴方の秘書になりましょう」

「その言葉を待っていた。ありがとう…高井田」

「礼なんて要りません」



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