この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第13章 彼女が望むモノ―帝side-
**********
僅か1年足らずで事務所を閉める羽目になった。
弁護士も飽和状態。

俺のように弁護士の仕事で食っていけない連中は大勢いる。
俺もその大勢の一人だ。
そう思えば少し気が楽になった。

「失礼します」
杏が恐る恐るドアを開けて入って来た。

「来たか・・・」

俺は予め用意していた封筒をブリーフケースから取り出した。

「短い間だったがご苦労様。これはお前のバイト代だ」

俺は杏に封筒を渡す。

「私を呼び出したのはバイト代を渡す為?」


「そうだ。他に何がある?」

杏は俺とよりが戻せると期待していたのかもしれない。でも、彼女の期待は俺の一言で打ち砕かれた。

「お返しします」

杏は俺に封筒を突き返した。

「お嬢様はこんなはした金要らないか…お父様に強請ればいくらでも貰えるからな」

「・・・」

「要らないなら、さっさと帰れっ」
俺は冷たく吐き捨てて、杏に背を向け、デスクのモノを段ボールに詰め込んで、引っ越しの準備の再開した。


「お父様から訊きました。貴方が『クリスタルコーポレーション』で働くと」

「弁護士の仕事だけでは食っていけないんだよ」

「最初に会った時の帝さんはとても素敵な人だった。その襟元の向日葵の金バッチぐらい光り輝いていた」

「お前は男を全く知らなかった。初めて出会った俺を最高のオトコだと思っていたんだ。でも、違った。そうだろ?」


「それは・・・」

「俺に抱かれ、男を知り、お前は女として成長した」

「帝さん・・・」

「俺がお前に近づいたのは単なる復讐だ。俺はお前の父親の香芝副社長には痛い目に遇わされたからな」

「お父様は帝さんに何をしたんですか?」

「すべてはお前の父親が神宮寺家の遺産に目が眩み、神宮寺家の顧問弁護士だった俺のボス弁と共謀して、遺産の取り分を増やそうとした。俺はその陰謀を阻止しようと神宮寺社長に密告。未然にコトを防ぎ、自身が顧問弁護士に付いた。それがそもそものはじまり」

俺は何も知らない杏に全てを打ち明ける。

















/251ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ