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朏の断片
第2章 #1
目が合うとどうにも理性がとぶ。上田の目が睨んでいようと潤んでいようとお構いなしに、片桐の中のリミッターは簡単に消える。
そこまででやめるつもりだったはずの上田の下着に指をかけていた。
「ちょお腰浮かして?脱がされへん」
「なっ…、もう、じゅうぶんだろっ?!」
「ちゃんと見な納得いかへんし」
ッカーっっと音を立てそうな程に上田の赤面は悪化した。強がってはいても羞恥心やプライドで本当は逃げ出したいはず。
「本物なん?コレ」
腰を浮かす様子もない。片桐は指で脹らみをなぞった。
「さ、触るな!!っぁ」
「本物やったらおっきくなって出てくるんちゃう?」
びくびくと体を震わす上田の手が、片桐の手に重なる。本当は掴んでやめさせるために伸ばされたのだろうが握りしめるだけの力しか入らない。それはまるで一緒にしているようで片桐を興奮させるにはじゅうぶんだった。
「女装や趣味じゃないなら何で?」
「んぁあっ、これやめ、」
「やめない。ちゃんと答えてや?」
座席にもたれ目を閉じて息を吐きながら、もたらされる快感を逃がそうとしている上田に片桐はキスをしてその口を塞いだ。