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朏の断片
第4章 #4


「頭冷やすもの持ってくるから、頑張って自分でベッドまで行って」

「冷たい……」


片桐が消沈すると、上田は片桐の頭を撫でてそっと唇が触れる程度にキスをした。


「行って。あとこれ着て」

「はい……」


さっき脱ぎ捨てた服を鷲掴みして差し出す上田の手が少しだけ震えていた。目をそらしているが顔は赤い。


(マサキの方からチュウしてくれるとか、何この初々しい気持ちは)


ドキドキするのもふらつくのも、全部熱のせいかもしれなかったが、たまらなく好きという感情は募った。


(むっちゃ抱きたい)


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