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第1章 1

「カーットッ！加恋さぁもっと色っぽくならないかなぁ？申し訳ないけど今のままじゃロリコンみたいになっちゃって困るんだよね」

監督からお叱りを受けた

「すみませんっ！」
ペコっと頭を下げる
深山加恋
人気子役であったが、子役としての人生は短い
最近は仕事も減り
この映画が大人になれるかなれないかの瀬戸際だった
しかし、現実は甘くない

「このままだと、降板してもらわなきゃいけなくなるね」

だけど折角用意してもらった舞台！ちゃんとやりきりたい

「すみませんっ！もう一度お願いできますか？頑張りますからっ」

周りにどう思われてもいい
必死の思いで監督に頭を下げる

でもねーっと監督は渋い顔

そうだちゃんと仕事ができない奴がいていい場所じゃない

「あの、監督」
助け舟を出してくれたのは共演者の岡田陸だった

「ようは加恋が彼氏に時折みせて興奮させるエロい顔ができればいいんですよね？」

「まぁ、そういうことだな。これは純愛でもあるからあまりエロすぎるのもどうかと思うが、多少はな」