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第8章 真実の行方

あたしは、もうただひたすら泣いて謝った。

ずっと聞きたかった気持ちや、自分の想いを吐き出して無心で泣いた。

父への想いや、虚無感、孤独な自分、何年も封印してた物を吐き出すように、心が空っぽになるまで泣き続けた。

隆盛は泣きじゃくるあたしの背中を、しばらく何も言わずにポンポンと優しく叩いてくれた。


そうされると、不思議と気分が落ちついてきて、滂沱たる涙も一頻り泣いていつの間にか止まっていた。


「ねぇ…隆盛、背中…ポンポンされるのって…何か気持ちいい‥。
赤ちゃんになった気分。」

あたしは、ポツリと呟いた。

「だろ？俺、赤ん坊あやすの得意だから。こうやって、深く息を吸いながらゆったりした気分で笑顔であやすと、赤ん坊って機嫌良くなるんだぜ。

知ってるか？赤ん坊は、笑顔が好きなんだ。笑顔を見ると安心するらしいんだ。本能で、安心できる人を見分けるんだろうな。

だから、笑顔で優しく背中をポンポンしてゆっくり揺らしてやるんと落ちついて眠ってくれる。」


隆盛は、立ち上がってあたしを横抱きに抱いて、少し揺すりながら背中をポンポンと優しく叩いてくれた。


「うん…赤ちゃんの気持ち、分かるかも…。こうやって抱っこされるのって気持ちいいんだね。穏やかな気持ちになるよ。」


隆盛の笑顔…あたし、大好きだった。
たまにしか見せてくれなかったけど、笑うと垂れ目が可愛くて、あの笑顔を見るたびに、ときめく自分がいたんだよ。