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第10章 信頼と疑惑

「ブッ！！」


私は思わず生中を吹いた。


「誰～？」


「須永嘉之でぇ～す！私の意中の人ですぅ」


「へぇ～この人が、須永さんなんだ、いい笑顔だね！」


「はい～！笑顔で写真撮らせてくれましたぁ～！お宝でっす！」


「…良かった…ね…」


一気に南極かエベレストの天辺に、放り込まれた気分ですよ！


元木さんの携帯の待ち受けにはそうそう見せない、爽やかな笑みを湛えた、嘉之の姿があった。


てか！私も待ち受けなんか、したことないよ！！
写真撮ったことないわっ！


「他にも何枚か、あるんですよ～」


「元木さん、こうゆう人タイプなの？」


「違います～！でも、須永さんは特別なんですっ！」


「そうなんだぁ〜どちらかと言えば、 なべちゃんの好みに近いよね！」


「えっ…」


「えぇ！！渡辺さん！そうなんですか～！もしかして、須永さん狙ってました？」


「…いや…大丈夫だよ…」