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第7章 旅行又は逃避行

部屋に戻ると膳は片付けられており、部屋の中央に布団が敷かれていた。

ベッドと違い畳に敷かれた布団というのはどこか淫靡な気配を漂わせる。

「布団……敷いてくれてるね」
「お、う……」

二つの布団は少し離されて敷かれていた。
ふたりの関係を恋人とは見ずに兄弟かなにか親族と見ての気遣いなのだろうと感じた。
その距離が社会的に見て自分達の関係は認められないことを物語っていた。