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女の子にはちんちんが付いていない
第1章  私はちんちんを知らない
にしても渡辺くんも女の子の身体の事全然知らなかったって事だね。
でも、お母さん曰く中学生になってもおちんちん知らないって天然記念物だよって。
渡辺くんがこのまま女の子の身体の事を知らないまま大人になっていくのはちょっとかわいそう。

でも、私の口から説明したら渡辺くんが私におちんちんないことを意識しちゃいそうで怖い。怖いというか恥ずかしい。
だから、渡辺くんには申し訳ないけど、私におちんちんが付いてないことは内緒!


ちんちんが付いていないからこそお母さんとお風呂屋さんで一緒に女湯に入れるし、レディスデー割引も受けられたりするし、ちんちん無い状態で生まれてよかったなあって思っている。


でも、ちんちんがあるとか無いとかで私は差別とか区別とかはあまりしたくない。
男の子に裸を見られるのは嫌だからお風呂屋さんとかはしっかり男湯と女湯を分けてほしいけれど。




そして、次の日。体育の授業の後、渡辺くんは何故か股間を抑えていた。


「ねえ、渡辺くん。どうしたの?」


「いや、ソフトボールやってたら股間に球が直撃してさあ。痛くて仕方が無いんだよ・・・・イデデ・・・・・」


「ふーん。私はちんちん付いてないからそういうの分からないや・・・」


や、やば、ついつい口を滑らせちゃった!


「・・・・そ、そうなんだ。水着で股間がぺったんこだからそうだと思ってたんだ」


何だか水着姿も恥ずかしく思えてきちゃった。水泳の授業はなるべく見学するようにしちゃおうかな?なんてね。




 それでも、私は女であることを誇りに思いながら生きていこうと思う。




              【1章 完】

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