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隠匿シリーズ☆番外編
第6章 彼の忘れられない人は……?




「……えぇぇーっ!? 初めてでいきなり不倫!? やるわねぇ、ジョシュアも!」


「ちが……!」


「あー、違う違う。ギリギリ不倫じゃないはずだ。あれは子爵が他界して、俺が夫人にお悔やみの品を届けさせたとき、だよな?」


 ジョシュアは頭を抱える。どうやら当っていたようだ。


「なぜあなたがそれを……。まだ子供だったでしょう?」


「ああ。まだいたいけな子供だったな」


 レオは肩を揺らし、至極愉しげにワインのグラスを傾ける。


「けどあの日、女物の香水の匂いをさせて帰ってきて、それを母上に教えたら、“食われたわね”っておっしゃってたから。その時は意味が解らなかったが……今思い返すと、そういうことだったんだなぁと」


「王妃様はなんてことを……!」


「あはは! じゃあ、もしかしてあんた! そんときも夫人から襲われたの!? なに、襲われ体質なの!?」


「……っ! そういうセドリック様こそどうなんですか!?」


 図星らしいジョシュアが反撃する。


「えー、あたしはぁ。ほら、ミステリアスが売りだからぁ」


 セドリックが誤魔化そうとすると、そこへまたもレオが手を掲げた。







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