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隠匿シリーズ☆番外編
第6章 彼の忘れられない人は……?



「──つまり話をまとめると、キミは5年後の世界から来ていて、そこでは俺の妻になっていると。そこまでは間違いないな?」


「ええ……」


 なぜこうなったのかは解らないが、正直に置かれる状況を話して聞かせた。


「そうか……」


 難しい顔をレオはしていたが、口許が不意に緩んだ。


「よし、じゃあ俺は無事にキミを妻に迎え入れることができたんだな。それが解れば希望が持てる! あとは……キミをどうやって元の世界へ戻すかだが……それはのちのち考えるか!」


 子供のように顔を輝かせ、アリエッタの正面のソファーに座っていたレオは立ち上がると、横に腰掛けてきた。


 そしてアリエッタの頬にそっと触れる。


「信じられない。こんなに美しい人が俺の妻になっているだなんて」


「レオ……」


 うっとりと眺めてくる視線にアリエッタは頬を染め、俯く。


 彼の美貌は幼さを残すものの、相変わらず美麗だ。声もアリエッタの知るそれよりも若干高いが、甘やかに響くのは変わらない。


 子供と大人の狭間にいる彼に、なぜかドキドキとして、まともに顔が見られない。


 チラリと見遣ると、まだじっと見られていて。トクンと胸が跳ねたかと思いきや、彼の美貌が間近に迫ってきて、思わずギュッと瞼を閉じた。







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