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隠匿シリーズ☆番外編
第6章 彼の忘れられない人は……?




「ん……、ふ……っ」


 口腔を肉厚の舌が這いまわる。それもやはりぎこちなく、アリエッタのよく知る技巧とは程遠い。


 だが熱い吐息に誘発されてなのか、絡まる舌がレオのものだからなのか、アリエッタの身体も熱を持ち出していた。


 クチュクチュと水音を立てながら舌を絡ませていくうち、レオはどんどんとアリエッタの弱点を見つけ、弱い口蓋や頬の粘膜を責め立てはじめる。


「ん、ぁ……んんっ」


 アリエッタの甘い喘ぎに、口づけは一層激しさを増し、ゾクゾクと肢体に愉悦が走る。


 奔放に這い回る舌に翻弄され、頭の芯が痺れそうだ。


 ぬるぬると擦り合わせ、時おり吐息ごと吸われ。そうして舌が引き抜かれると、銀色の糸が二人の唇をまだ繋いでいた。


 レオも昂っているのか、アリエッタと同じくらい息が荒い。


 陶然とレオを見上げていると、喉仏がコクリと上下した。


 彼は上体を起こすとシャツを脱ぎ去る。露わになる肢体は初々しく未成熟だが、綺麗に筋肉がつき、やけに艶めかしい。


 なんだか直視できず、眼を逸らすアリエッタをレオは抱き起す。


 彼の長く綺麗な指がアリエッタのナイトドレスの紐にかかった。




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